NRD−545用コントロールユニット
(名前付きメモリー&RTTY表示&2VFO)

 JRCの受信機「NRD−545」は高性能、高機能で非常に気に入っていますが、メモリーチャンネルに名前を付けられないのが残念です。
 どのチャンネルに、どの局が記録されているかがパッと分からず、紙か頭にメモるか、JRCがネットで公開しているパソコン用コントロールソフトを利用する方法しか有りません。
 しかし当局のシャックは手狭でパソコンを置く場所がありません。
 そこで、マイコンを使って小型で受信機の上に置ける外部メモリを作ることにしました。

 今までマイコンに興味はありましたが、利用する機会がありませんでしたので、今回が初めてのマイコン工作となりました。
 しかし、ROMライターを持っていない私は、これを使わずに書き込めるPIC−BASICを使うことにしました。(秋葉原にある秋月電子通商で購入しました。)

 作っている途中で、NRD−545にはRTTY復調器が内蔵されていることに気付き、ついでにRTTYの受信文字を表示する機能も追加することにしました。
 また、NRD−545には2VFOではなく、一時的にQSYしたい場合などに便利な2VFO
(A/B,A=B)の機能を追加しました。

 初めてのPIC工作なので、回路図やプログラムが見にくく、場合によっては誤りもあるかと思いますが、今現在のところイメージ通りに動いています。
 

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全面パネルです。(表示はメモリーチャンネルモード)

「BK07:」とはバンク番号が07という意味で、右にバンク名が15文字表示されます。
「ch03:」とはチャンネル番号が03という意味で、右にチャンネル名が15文字表示されます。
その下には、周波数(10桁)、モード、帯域幅、アッテネーターが表示されます。

メモリーチャンネルモードではLEDが緑に点灯します。
 「BANK/ch」を押すとバンクとチャンネルを交互に選択します。
  選択されている数字にアンダーバー「_」が表示されます。
  ロータリーエンコーダを回すと選択されている番号がUP/DOWNできます。
 「SEND」を1回押すと表示されているデータが受信機へ送信されます。
  また、ロータリーエンコーダを回すと自動にデータを送信します。
  送信中は「#」が表示されます。
  もう1回「SEND」を押すと送信を停止します。ロータリーエンコーダを回しても送信されません。

メモリーチャンネルモードで「編集モード」を押すと編集モードになります。
  LEDは赤く点灯します。
  ロータリーエンコーダを回すと選択されている桁の文字を換えることが出来ます。
 「SELECT」を押すと、編集する文字の桁を選択することができます。
 「READ」を押すと受信機のデータを読み込み、表示させます。
 「WRITE」を押すと表示されているデータを外部EEPROMに書き込みます。
 「COPY」を押すと現在表示されているメモリを別の番号へコピーすることが出来ます。
  バンクを編集している場合は、ロータリーエンコーダを回すことでコピー先を
  選択することが出来ます。
  チャンネルを編集している場合は、「BANK/ch」を押すことでバンクと
  チャンネルを交互に選択できます。
  ロータリーエンコーダを回すことでコピー先を選択することが出来ます。
 「WRITE」を押すことでコピー先に複写することが出来ます。

メモリーチャンネルモードで「RTTY/VFO」を押すとRTTYモードになります。
  文字を受信する毎にLEDが赤く点滅します。
  受信モードで「CLR/PAGE」を押すとLCDを消去します。
 「RX/MEM」を押すとメモリーモードになり、過去に受信していた文字
  (3200文字、40ページ)を見ることが出来ます。
  メモリーモードで「RX/MEM」を押すと受信モードになります。
 「メモリーモード」を押すとメモリーチャンネルモードになります。
 「MEMclr」を押すと過去に記録された文字を消去することが出来ます。
  外部EEPROMの1バイト書込時間が約10ミリ秒かかるので、3200文字を
  消去するのに約40秒かかります。

メモリーチャンネルモードで「RTTY/VFO」を1秒以上押すとVFOモードになります。
 「A/B」を押すとコントロールユニットとNRD−545のデータが入れ替わります。
 「A=B」を押すとコントロールユニットとNRD−545のデータが等しくなります。
 「メモリーモード」を押すとメモリーチャンネルモードになります。

「(INIT)」を押しながら電源を入れると外部EEPROM全体を初期化(&HFF)することが出来ます。
所要時間は約27分です。

RTTY受信モードで受信している画面です。

 ケース内部です。
 ケースはIDEALのCB−60を使用しました。
 LCDとロータリーエンコーダを横に並べるのがギリギリでしたがコンパクトに収めることが出来ました。
 受信機とのケーブルはクロスケーブル(PCコントロールソフト併用)を使用しています。
 ストレートケーブルを使用する場合はDsubの2番と3番の配線を入れ換えて下さい。

回路図(PDF) プログラム(PIC-BASIC) メモリアドレス配列等(PDF) 取扱説明書(PDF)

 初めてのPIC工作で、途中で様々な薄い壁に当たりましたが、何とか完成させることが出来ました。
 PICを利用することで、複雑なロジックが簡単に組めたり、小型で高機能なモノを自作することが出来ることを実感することが出来ました。
 この外部メモリーは受信機と一緒に末永く使って行きたいと思います。

ハムフェア2008の自作品コンテストで入賞しました!